12.30.2012

年越し万歳

相変わらず義実家での3食昼寝付生活。ありがたや、ありがたや。ワタシがしたことなんて掃除、洗濯、水回りのカルキ抜きくらいだろうか?ジャグジーでヒャッハーと遊んでいたらあっという間に年末だった。

クリスマスもそうだろうが、年越しを誰と過ごすか?も結構なプレッシャーではなかろうか?普段の交友関係からちょっと違った一面を見た気がする。そんなワタシ達は彼の幼馴染が催す集まりに無事誘って貰えることになったのだが、前日になって慌てて着る服を買いに行くことになるとは。ドレスコードのあるパーティーなんて聞いてないよ・・・。

当日のメンバーは幼馴染の男性陣4人とそのパートナー4人。子供2人。ワタシ達と義兄カップル以外は子持ち。で、女性陣は皆美しかったのだが、このホストではない幼馴染のパートナーがべっぴんさんだった。Sports Illustrated などのグラビアから出て来たかの美貌。子持ちには全然見えない。「今回は彼が運転手なのよ♪」と、あれこれブランディーを試す姿も茶目っ気があって一見冷たそうな外見とのギャップに萌える。嗚呼、やはり女は美しくあるべきなのか・・・。何故かクリスマスプレゼント以外でも自分ではまず買わないランクの基礎化粧一式とシャネルの粉物を頂いたので活用しなければ。活用したところで土台で既に決まっているのだろうけど。まぁ、いいや。

パーティー開催場所のホストのお家は質の良いインテリアがバランス良く配置された心地良い空間。あれだけ広い家でIKEA家具は見かけかったし、クリスマスのデコレーションも食器類もブランド品ばかりで、ただただ関心した。出されるメニュー全てが美味しく、ドリンク類までとどこまでもぬかりない。ここまで完璧にアレンジされると、もうあっぱれだ。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、シャンペンを片手にカウントダウン。年が明けたら皆で外に出る。閑静な住宅街の面影なんてなく、至る所で花火が上がっていて、もう、どこのディズニー○ンドかと。素人がそんなに扱っていいの?といつ向けられるかもしれないロケット花火の誤発に身構えつつ、強烈な火薬の香りと共に花火鑑賞。打ち上げる距離が短く、炸裂する位置がやや低い。車や屋根に被害があっても納得してしまう距離なのだ。これを迫力ととらえるか、恐怖ととらえるか。嗚呼、自己責任の国、デンマーク(って、デンマークに限った事ではないけれど)。



クリスマス前に急に見かけるようになった花火のチラシの数々。ツボだったのがJAPAN万歳のネーミング。何故か中国旅行が当たる懸賞まであった。翌日のニュースによるとデンマーク国民一人当たり60kr.(だったかな)が花火に使われたらしい。不況だなんだと言いつつも余裕があるのね。

新年早々二日酔いから始まったが、良い滑り出しだったと思いたい。

12.26.2012

Jul 2012

さて、クリスマス。用意したプレゼントを持って義実家へ。

ライトを外し、ベランダからクリスマスツリーを家のリビングへ移動させる。前回の訪問からずっと外で飾っていたので、ツリーも新鮮な状態を保っている。そして前日までツリーそのものを鑑賞する(って、新しいなコレ)。星のみを装飾したクリスマスツリー。しっかりとした枝ぶりとスタイルが美しい。

今回もお義母サマの美味しい料理を堪能。そしてVanillekranseを作る(のはお義母サマと義妹)。お義母サマがハンドルを回し、搾り出て来た生地を義妹が受け止めサークル状にする。これは確かに一人では作れないし手間暇かかっている。昔ながらのKransekageは義妹が今年は初めて一人で作った(らしい)。クリスマスのプレッシャーかお菓子への愛か、ワタシにはまだ出来そうにない。


そして前日。ツリーの飾り付けを済ませてプレゼントをツリーの下へ・・・。


手前のキャンドルは義妹がアレンジしたもの。階下に下りて行ってしばらく見ないな、と思っていたらちゃっちゃと作ったらしい。もう、さすがとしか言えない。 



ダックとポークのグレイビーが唸るほど美味しかったクリスマスディナー。膨れたお腹が回復した頃にクリスマスキャンドルに火を灯し、件のクリスマスソングタイムスタート。火に気をつけながらツリーの回りをくるくる回る。手にはリーフレット。結構スピードが速くて、アルコールも回る。って、お義母サマ、息が上がってますがな。

そしてプレゼント開封タイム。やっと座れると思ったのはワタシだけではない筈だが、なかなかどうして、落ち着いて座っていられない。プレゼントを受け取ったら今度はその人が渡すプレゼントを選び手渡すのだ。そして、ワタシ達夫婦は、本当に沢山のモノを頂いた。来年のクリスマスに「あら、去年(2012年)のクリスマスに5年分上げたわよ」と言われても驚かないし、逆にそう言って貰った方がラクなくらいだ。ありがとうございます、ありがとうございます。 ちなみに包装紙だけでゴミ袋(特大)が一杯になった。

さすがにもう何も食べないだろうと、何も出て来ないで欲しいと思った先にはRisalamandeが待っていた。これに備えてメインのお肉等はセーブしていたつもりだけれど、それでもキツい。アーモンド目当てでがっつり取り分けられた義兄のお皿を眺めるだけで満腹度が更に増して、完食するのに苦労した。

これからインテグレーションやら何やらでデンマーク人化が求められても、胃袋だけは無理だと密かに思う。

12.23.2012

Merry Christmas and Happy New Beer!

クリスマスショッピングを済ませ、今日もぬくぬくとアルコールを煽りながらクリスマス当日の歌の練習に勤しんでいる。この年でクリスマスソングなんて、飲まずには歌えない。いい大人が手をつないで歌いながらクリスマスツリーをくるくると回るなんて、と笑っていたら練習にもならなかった。まぁいいや。

いつしかのGløggの記録からしばらく経つが、また手当たり次第試した。

写真はないが、チョコレートフレーバーのGløggはワイン含量が60%越えで、アルコール数も高かったが、お値段もダントツだった。 自分では飲まないのに試させてくれてありがとうございます、お義母サマ。

写真一番左の1911はスウェーデンのglögg。スウェーデン語って響きも可愛いけれど、子音が重なって綴りも可愛らしいなぁと思うのは無知の成せる技だろう。余り印象に残らなかったスタンダードな味だったが、スウェーデン産ってだけで本場な気がしたのは、雰囲気に酔っていたからだと思いたい。

写真左から2番目はデンマークのLuksus Julegløgg。クリスマスに関係した事でもないけれど、この「高級な」を意味する単語“luksus”が乱用されている気がすると思ってしまったのはそこまで高級な味はしなかったからか。とにかく残念。

で、クリスマスビール。右側3本はクリスマスビール。 もうバイキングがどうだとかの云々なしで我が家では季節モノという位置づけだ。これらが冷えてなかった日はなかった。一番のお気に入りは写真中央のJacobsen。アルコール度数が普通のビールより高いから、きっと糖分も高かったのだろう。嗚呼、恐ろしい。年が明けたらしばらく肝臓を休ませなければ。

12.19.2012

Juleræs og Julehygge

彼がワタシへのクリスマスプレゼントを買いに行くと言うので、冷やかしついでにモールに付いて行った(当然、別行動だけど)。

ヒトで溢れる店内。ガラス越しに覗いてみると、どのお店も忙しそうに対応に追われている。CD/DVD/ゲームを取り扱うお店や台所関連商品のお店などは、レジ前で客が列をなしていて、一体何の修行かと?

クリスマスを迎える準備は飾り付けの苔やら何やらを用意する頃から始まっているらしく、クリスマスカードやプレゼントやら、そして当日の料理に嫌気がさして海外に出るヒトも少なくはないらしい。

だけどクリスマスストレスはデンマークに限った事ではないし、欲しい物リスト(Ønskeseddel)が公開されているのであれば、同じものを買わないように配慮するだけで、お財布と相談する以外、あれこれ悩む必要がなく、ドイツと比べるとそのストレスは少ないのではと勝手に考察するが、ワタシはデンマーク人でもないし、そのストレスの受け方も人それぞれなのだろう。

まぁ、用意するプレゼントの数が少なく、ゲストを受け入れる準備も食品の買い出しもすることもなく、ひたすらビールやらグリューワインやら試しまくった後に「ママン、お腹すいた」と義実家に帰るだけのワタシにはクリスマスストレスを語る資格すらないだろう。




先日義実家に帰省した際に頂いたキャンドルの数々。「ついつい買っちゃうのよねぇ~」って、お義母サマ、ダンボールひと箱ギッシリ埋まってますがな・・・。いえ、ありがたいです。ありがたいです。ありがとうございます。他にも、あれこれ既にクリスマスのウィッシュリストの半分位頂いてしまった。嗚呼、早く稼いでお返し出来るようになりたいわ(って、語学学校すら始まってないけど)。

義妹(彼女も、ひと箱貰ってた)とお揃いのアドベントキャンドル(左)は一見可愛いけれど、燃えている部分が頭(帽子)なのがシュール。
他の2本の太めのキャンドルも外側の部分が溶けずに残ってしまい、どう対処して良いのか分からない。火を消した後、柔らかいうちにカッター等で切り取るのが良いようだが、サンタキャンドル(右)は最後までノータッチの予定。おっと、燭台が足りていないのはここだけの秘密だ。

12.16.2012

Juletræspynt

クリスマスツリーが我が家にやって来てからしばらく経つ。何かと寂しかったツリーも残り物には福があってか、さっくりと半額以下で装飾品が手に入った。これで35kr.(520円位)。


リボンをつける(もしくは付け替える)だけでゴージャス感アップ。吊るす飾り物用のリボンも売られていて迷わず活用。残りは手元にあった不揃いなリボンを一斉消費ですっきり。

花綱(?未だ名称不明)を流れるようにセットし直すも結構難しい。そして、ひとり「北斗○拳」ごっこ開始。アタタタタタと針に攻撃されながら飾り付けをする。我が家のツリーは針が細いタイプで、刺さると痛い(嗚呼、頂きモノにケチをつけている訳ではないんです。お義母サマごめんなさい)。リボンを最大限に広げ、枝に接触しないよう注意を払う。枝の奥に進めば進むほど視界が枝で遮られ難易度が高まる。そして当たると痛い。ひたすら攻撃されるだけのケンシ○ウ=ワタシ。何この罰ゲーム?ってか、来年からはS字フックでも使うわ。


「来年はもっと大きなツリーが必要だね」と義兄。デンマーク的には飾り過ぎなんですね。わかります。数学的にもアンバランスだわ。


事あるごとにチェックしているが、タンク式になっている土台をこの国でまだ目にしていない。直前までツリーを飾る習慣がないから需要がないのか?何とも残念だ。あれがあるだけで一か月は室内で楽しめると思うのだが。モミの木の香りこそクリスマスの醍醐味なのにな。

12.12.2012

Jul Dekoration

義実家に帰った際のもう一つのイベントは、やはりクリスマスのデコレーションだろう。池のポンプを取り出し掃除をして、凍えた体をグリューワインで蘇らせた後は今度は家の中の番。

屋根裏から運び出したのは衣装ケースいっぱいのクリスマスグッズ。2つあるうちの1つはツリー用(ツリー用だけで1箱もある。ちなみにガッツリ深型だ。)。もう1つから年代物のサンタとか、オーナメントとかがザクザク出て来る。まるで宝箱だ。

ワタシ達も少しずつ集めたいな。怖い系のサンタはいらないけれど。 


この窓のデコレーションは飾らないとお隣さんからクレームが来るとか来ないとか。

12.09.2012

Juletræ



トレーラーでクリスマスツリーを運んでいる車を良く見かけるようになった。、ああ、12月になったのだ。もう少しでクリスマスなのだと、あっという間にクリスマスが終わってしまう前にクリスマスビールを買い溜めしておくべきか否か判断に迷う。Gløggの濃縮原料なら間違いなく買い込むけど。

まぁ、そんなコトはどうでも良くて、義実家に帰省した際に義母のクリスマスツリー選びについて行った。去年は山の中で(勿論許可を得て)切り倒して買って来るという、何ともハードコアなツリー選びだったそうだ。楽しそうだが義母的には結構ツラかったらしく、今年は農場で手に入れることに。

広場にはサイズ別に集められた数々のツリー。 このツリーの枝ぶりがどうの、あのツリーのバランスがどうの、とあれこれ物色するお義母サマ。「奥に切ったばかりのがあるわよ」という売主の言葉で、裏手に回って更にこのツリーを立て、あのツリーを立て、と、どんどん進む。一番奥のツリーまでチェックしに行くのでは?と若干ハラハラしたが、1/3程で納得の行くツリーに巡り合え、ホクホク顔のお義母サマ。


いえいえホクホクなのは、付いて行っただけでツリーを買って貰えたワタシ達夫婦と義妹カップル。小ぶりのツリーでも設置するとワタシの身長くらいありそうだ。その後テラスに設置し、買ったばかりの網状のライトを点ける。家にもよると思うけど、売れ切れてしまう前にツリーは買っておいてもデコレーションは直前までしないとか。クリスマス大好きな義妹はさっそく飾り付けを済ませていたが。

ワタシ達のツリーはというと、笑っちゃうくらいギラギラの星とこれまたハデハデな花綱(ガーランドって言うんですね?) のみ。義父から「もっと飾れば?」とのツッコミが入る程のシンプルさだ。

土台を含め、スーパーやマーケットで買うと結構な値段がするし、今年は引っ越してお金が飛んだからと、ツリーは来年からにしようと決めていたけれど、部屋の中にクリスマスツリーがあるのは嬉しい。うん、やっぱりもう少し装飾品を買い足そう。

12.05.2012

Ønskeseddel

そう言えば今年は頭上にサンタクロース(の飾り)を見かけないな、とか、エッグノックが飲みたくなったらどうしよう?とか、満たされていても求めてしまうのはまだ若い証拠なのか、ただのないものねだりなのか、はたまた各地各国で過ごして来たクリスマスを懐かしんでいるだけなのか。胃袋はクリスマスビールやグリューワインでいっぱいの筈なのに、自らの欲望を制御しきれなくて何だか恥ずかしい。

そんなないものねだりの幸せいっぱいのクリスマスムードの中で、何か足りない訳ではないけれど何故か引っかかって、なかなか受け入れられなかったのが Wish List (Ønskeseddel) だ。デンマークでは自らの欲しい物を詳しくリストアップして家族へ通知させるらしい。ワクワク感半減ではないか。

引っ越して以来、我が家では取るに足りない物だけど必要な物はその都度購入して来たのだが、10月下旬頃から「Wish Listに追加しよう」と彼が言うようになった。別に大層な物でもない、鍋敷きやら、紙ナプキンホールダーやら、ビールグラスやら、大き目の受け皿やらだ。

クリスマスまでまだまだ日があったし、金額的に自分達で買えない物でもなかったしで当初は納得出来なかったのは事実。でも過剰なプレゼント交換は金銭的にも負担になるだろうし、後日お店で返品(というか交換)するのも手間だろう。どうせお金を使うなら喜んで(使って)貰える物贈るべきだと考えが変わって来たのは何となくリストアップした物が全て手に入りそうだと気付いたから。合理的主義万歳だ。

これだけは譲れない。と、ビザが下りそうだと確定したのにかこつけて購入した Georg Jensen のキャンドルホルダー。デザインは Maria Berntsen。これぞ曲線美。シンプルで美しい。

12.02.2012

Adventlys


彼がポインセチア(Julestjerne)を買って来てくれてしばらく経つ。それだけで一気にクリスマス感が増したが、スウェーデンのジンジャークッキーにハマったり、グリューワインでほっこりしたり、それ以上にクリスマスビールを試飲しまくったりと、浮かれていたらいつの間にか第一アドヴェントだ。信仰を伴わないクリスマスは無責任で楽しい。

それと同じくらい楽しみにしているのがチラシ。高い高いと文句を垂れるだけでは脳がないし、こちらの物価にも慣れよう、ローカルニュースにも触れようと、環境にも良くないと分かっていながら、解除したチラシお断りのステッカーの効果は凄まじく強力で、週末ともなると洪水のごとくポストがチラシでいっぱいになる。旅行で家を空ける際にはまた止めた方が良いに違いない。

話が逸れたが、クリスマスリース、ツリーのオーナメント、ツリーに飾る細いキャンドル、そのサポーター、アドベントキャンドル用のキャンドルホルダー、窓に貼るオーナメント、ラッピング紙にリボンにと、各スーパーのクリスマス関連の売り出しには踊らされっぱなしだった。良い消費者である。さすがに一部しか買わなかったが。


クリスマスはどうせ実家に帰るのだからと今年のツリーはやめておく代わりにアドベントのキャンドルはもっさり系。


一番長いキャンドルから火を灯す、長さの違うタイプ。モミだけではチープ感を払拭出来なかったキャンドルの装飾が痛い。手前の塊は適当に丸めたリボン。なかなかコレといった商品に巡り合えずケーキの型かタルト型でも使うか・・・とまで悩んだお盆が見えないのが悲しい。来年はもっとシンプルで洗練された感じを出すぞと、今から自分に言い聞かせてみる。

11.28.2012

高いゴミ袋

日本の買い物袋は素晴らしい。

少し前まで無料だったし、燃やしても有毒ガスを発生しないし、畳んでも嵩張らないし、破れにくいしと、良い事だらけである。と、日本を離れ海外で生活するようになると気付くのはワタシだけではない筈だ。


そんなスーパーの買い物袋、ここデンマークでは2.5kr.前後もする(小さ目の袋で1.5kr. 約20円である)。 それにも関わらずその利用者の多い事(まぁ、自動車の利用者なら再びカートに乗せて運ぶのも手だろう)。大抵がその場でお買い上げ、もしくは持参のスーパーの買い物袋の再利用である。

エコバックって何だったっけ?と、その存在すら忘れそうになるほど布の袋に入れるヒトは見かけない。それよりも籠の方が普及率は高そうだ。

そんな高い買い物袋の行く末はと言うと、ゴミ袋である。

北欧のキッチンシンクの下扉の裏側には、ゴミ袋を支えるホルダーが大抵ついてあり、 確かに買い物袋にサイズがピッタリなのだ。

ゴミ袋自体が売られていない訳ではない。20L(約50cm×44cm)の結び紐付のゴミ袋と買い物袋の強度を比べると買い物袋に軍配が上がるからなのか、忘れっぽいのか、季節毎に変わるデザインのコレクターなのか、単に捨てる程の金銭的余裕があるからなのかは未だ謎である。


※ 買い物袋が有料なのは大型ショッピングセンターやスーパーで、 書店や家電などでは無料のようだ(と言うのはTigerの大き目の袋が有料だったから)。

11.25.2012

Gløgg 2012


「サンタさん、ワタシ今年一年良い子にしてたのよ」と、サンタさんのお膝でおねだりすることなく、日本でのようにワインにスパイスetc.一式.をぶち込み一から作ることもなく、スーパーでグリューワインが買える幸せな季節が到来して早1ヵ月。白ワインを使用した物、アルコールフリー、チョコレートフレーバーなんてグリューワインではないと一線を引きつつ、割と楽しませてもらっている。サンタさん、ありがとう。



紙パック入り(1リットル 16kr.=約230円)の商品はアルコールジュースと思えば悪くない。一つはデンマーク産フルーツワイン+着色料、もう一つの原料含有量トップは水である。値段が味に現れているが、温める時にレーズン&アーモンドを入れれば風味も良くなる。アルコール5%と低めなのがアルコールジュースと揶揄される所以であるが所詮16kr.だ。ちなみにこの3つのうち2つの商品(両端)はイラストこそ違えど製造元は同じ。商品説明も一文字も違わない。ALDIとLIDLの客層の違いに焦点を絞ったマーケティングかどうかは謎である。



ランクが上がって瓶製品。アルコールも 10%から14.5%と商品によってばらつきがある(そして値段も)。左から、

チリのカベルネ・ソーヴィニヨンを使ったのは期待していた程ではなかった。単に期待し過ぎだったが、原料が細かく記載されており大変勉強になった。目を逸らしたくなった現実とは砂糖の添加量。この瓶(0.7リットル)一本に142.5gの砂糖が入っているのだ。罪な飲み物である。そしてワイン。この商品で33%なら他社製品の含有量はもっと低いんだろうな・・・。

商品名に赤ワイングリューワインと謳っているにも関わらずラムが入っているのは、ついつい沸騰させてしまうワタシのような輩が他にいるからですかね?紅茶にラムを入れるのに倣ってお湯割りにしても美味しかったが、個人的にはグリューワインと呼べない(が、この中では2番目だ)。

そして、イラストの可愛さにつられて購入したアルコール低め(10%)の商品には原料説明が一切なかった(良いのか?いや、良くはない筈だ)。薄い、何かが足りない、何とも残念な味だった。

一番のお気に入りは右端。JULENS GLÖGG(デンマークの会社であるが、商品名はスウェーデン語のglöggだ)。温める時にレーズン&アーモンドを入れれば、それはそれは魅惑の液体と化す。アルコール分は赤ワイン以外になく、オレンジ、ジンジャー、カルデモン等、個人的に納得の行く原料だ。気になるお値段はトップの59kr.(約840円)「日本で買うより安い筈」と慰め、今日もこっそり買い物カゴに入れる。


番外編として濃縮原料(500ml)がある。ただワイン1本と(レーズン&アーモンドと)一緒に温めるだけなのだが、これが美味しい。ワインにもよると思うが、ダントツに美味しい。「Gløgg は手作りすることも出来るのよ」と教えて下さったお義母サマ、ありがとうございます(って、インスタントですがな)。ふやけたレーズンも水気を切ってパン生地に入れたらさぞ美味しいことだろうと、よからぬ妄想が膨らむ。

クリスマスまで一か月を切ったが、グリューワイン片手にのんびり読書な夜は続く。おつまみはジンジャークッキーだ。

11.21.2012

Movember

http://mademan.com/

日本を離れ、化粧っ気のない生活をしていると、男のヒトは髭をそらなければいけないから大変だなと思うようになった。日本のように毎日ではないが、それでも面倒くさそうに髭をそり出社する彼。そんな彼が嬉々として髭を整え会社に向かった。今日は有志で参加しているMovember の為の写真撮影が会社であるのだ。

Moustache と November をもじったMovember は前立腺癌を始めとする男性特有の病気の関心を高める運動で、11月に髭を伸ばすだけで参加できる(女の子は付け髭にチャレンジだ)。ピンクリボン運動の男性版といったところか。

デンマークでは過去2年程で知名度が急上昇したMovemberである(注:彼がそう言っていただけです)が、ガタイの大きい大の大人が鏡の前で「オマエの髭は・・・」「いや、オマエこそ・・・」と言い合っているのを想像すると笑える。しかも職場でだ。

一見楽しそうだが、慣れない髭を伸ばすことは苦痛を伴うらしいが、ラスト10日乗り切って欲しい。




11.18.2012

豚ノ国

「New Zealandの“Zealand”ってコペンハーゲンのあるSælland島から来ているの?」と彼に尋ねたが最後、あっさりと肯定されて、それをさっくり信じてしまったワタシが悪いのだが(注:オランダ由来みたいです)、そんなニュージーランドは羊が有名。一人当たりの羊の数が7匹(学校で習った頃はもっと多かった気がしたけれど、やっぱり減少傾向にあるとか)。それに対してデンマークでは豚の飼育量が年々増えて、一人当たり5頭。大半が輸出されるが、それでも自国での消費もダントツである(このデータは古いけど)。

物価が高いデンマークでも肉類では豚肉が一番安く、日本で慣れ親しんでいた(安いと信じていた)鶏肉は特売の日にしか買えない現実。いや、これはワタシのしみったれた金銭感覚が悪いのだけれど。

しかしこの豚肉がめっぽう旨い。デンマークに来るまで豚肉がこんなに美味しいなんて知らなかった。ちゃっちゃっと下準備してオーブンに放り込むだけで「あらワタクシ、いつからこんなにお料理上手だったっけ?」と勘違いしてしまう程である。

そんなデンマーク、スーパーで見かける塊も巨大だ。


渡欧後1ヵ月のとある巨大スーパーにて。思わず撮ってしまったが、日常の光景に驚き写真に収めることがこの先どのくらいあるのだろうか?

11.14.2012

Forbrydelsen III




最近ハマっているテレビドラマがある。アメリカでもリメイク(Killing)された Forbrydelsen III だ。デンマークの近年のテレビドラマシリーズとしては唯一BBCでも放送されたらしい。よくある一話完了型ではなく、1シリーズでじわりじわりと完結させて行く形式に最初こそ戸惑ったが、今では放送日が待ち遠しい程になった(って、字幕なしだと全くのお手上げ状態で、何を言っているのかわからないのだけど)。

主人公はクライムシーンの警察官という設定でいつも同じセーター。衣装代がかかってなさそうと思いきや、今シリーズではちょくちょく変わっていて面白い。 何でもシーズン1のセーター(写真上)は良く売れたそうだが、ワタシとしては主人公(Sofie Gråbøl)の疲れた表情からただただ女優魂を感じるだけである。

話は変わるけど(いや、わかるヒトにはわかる)、スウェーデン語(以下スウェ語)って可愛いね。懐かしいあの抑揚のある響き。(確かにデンマ語の字幕があったが)習ったことのないスウェ語が聞き取れてデンマ語が聞き取れない自分に苛立ちつつ、じっくり付き合って行くしかないなと、半ば開き直りモードである。

何はともあれ、最終回まで目が離せない。それまでデンマ語も頑張ろうね。次回はもう少し聞き取れたら良いね。

11.11.2012

カルキ抜き

引越し直後のアパート清掃に勤しんでいた時のひとコマ。

カルキは石灰と言ってしまえば済んでしまう、いつの間にか水回りが白くなってしまうソレである。

シャワーなどでは、「うん?最近蛇口がキツくなってきたかな?」シュッ、シュッと、カルキ用の洗剤の存在は知っていたのだが、コーヒーメーカーなど、直接体内に入る範囲に関しては尻込みしていたワタシ。

で、とうとうデビューしたわけですよ。カルキ抜き洗剤に。

指定された数量で割り、液体に漬けること数十分、しおらしくブクブクと何かを発する液体。(気の短いワタシは液体を1度変えたが)何も手を加えることなくカ ルキ抜きには成功した湯沸かし器。接触が悪く、使うことなく新しい湯沸かし器を迎えたのは一寸悔しいと言えば悔しいのだけれど、ピカピカになったコーヒー メーカーやフレンチプレスをにやけた顔で眺められたので良しとしたい。



しばらく使ってなかった電気湯沸かし器のビフォア・アフター。

11.07.2012

秋の夜長の過ごし方









渡欧後は毎週金曜日を外食の日と決め、キャハハ、ウフフと外食ライフを謳歌していたのだが、雨の日が多くなる秋が深まるにつれ、「別にわざわざ雨の中、外に食べに行くこともなくない?」と方向転換することにした。

外食が高い北欧のことである。この選択に間違いはないのだが、単に知恵が付いてレストランで飲む一杯のアルコールでビール350缶がスーパーで何本買えるかわかってしまっただけのことである。

えっ?初回からそんなに呼ぶの?と、引越しを手伝ってくれた方々を招いてのお食事会を皮切りに、以後週に一度は誰か彼かを招いて過ごすことにしている。サマータイムを終えても夜の長い北欧である。気の知れない知人(家族)とのひと時は素朴で楽しい。

粗塩を擦り込みブイヨンで蒸し焼きにするFlæskesteg は簡単なオーブン料理ではあるが、毎回脂肪の量に驚いてしまう(でも食べるけど)。







11.04.2012

北欧の味覚

若い頃に慣れておいて良かったと思う北欧独自の食べ物が3つある。ラクリスレバーペーストブラウンチーズだ。

日本人に圧倒的な不評を得ている黒いグミ、ラクリス(Lakris)はほのかにしょっぱくそして甘苦い甘草を利用したお菓子で、ワタシも初めて口にした時は食べきれなかったが、徐々にハマって一時はこれしか食べなかったほど癖になる味である。 渡欧後ラクリスにお茶バージョンもあると聞き試してみたが、これもなかなか美味しかった。北欧のソウルフードとまでは言わないが、ラクリスが日本人に嫌われているのを悲しく思うワタシはそのうちラクリス同好会でも立ち上げようかと思っている(嘘だけど)。今となっては嗜好が変わったのか好き好んで買わなくなったラクリスではあるが、「いる(食べる)?」と差し出されたグミの袋(ロシアンルーレット)に手を突っ込んで、顔色を変えずに食せるのは大きなアドバンテージだと思っている。

レバーペーストも好き嫌いが分かれる食べ物なのか、あまり良い噂を聞かない。ワタシは黒パンにレバーペーストを塗ってその上にスライスしたチーズを載せて頂く。この食べ方に懐疑的だった義兄にも好評で最近はこのスタイルにシフトしている。彼はチーズではなくスライスした玉ねぎを載せるのが好みらしい(スライスするのが面倒な時はチーズで済ませる。既に皮が剥かれている玉ねぎは冷蔵庫にあるのにね)。

ブラウンチーズは作り方が色々あるようだが、ノルウェー育ちのワタシにとってのブラウンチーズとはヤギのチーズであるGeitostのTINEの製品を指し、これとパンさえあればお昼ご飯が済んでしまう。
この癖のある塊を意地汚く分厚くスライスしようとすると縁がボロっつと取れてしまい、中々スマートに食せないのが難点ではあるがとにかく美味しい。我が家でブラウンチーズを食べるのはワタシだけなので買う時はこっそり買い物カゴに入れるようにしている。



チーズに直接ラッピングされているのでクルっと包装をめくり上からスライスするのだが、この四隅に空いている穴がなければ至難の業の筈だ。ぶきっちょなヒトでもきちんとチーズにたどり着けるようにとのTINEの愛を感じるのはワタシだけだろうか。

10.31.2012

クリスマスを迎える準備

クリスマスまであと2か月という頃からクリスマス関連商品が売り出されるようになった。ちょっと気が早くないか?いや、これは気が沈みがちは長く暗い冬を楽しませようとする抗鬱作用を狙ったのか、はたまた単なるクリスマス商戦か?と、無い頭を捻りつつもグリューワイン好きなワタシとしては単純に嬉しい。
 
カロリーが気になるレープクーヘンもシュトレンもゲストを迎えた時に食べれば良いのだ。




10.28.2012

嗚呼筆記用具

ペンがない。

いや、店頭には「へっ?これだけの(質の)ペンがこんなにも(値段が)するの?」という品質のペンが並んでいるが低価格高品質の日本のペンに慣れ親しんでいるワタシにはちょっと手が出ない。

渡欧前のリサーチが甘かった。ドイツ滞在時はそれほど不自由した記憶がなく、今回も必要ないと思っていたのだが、その直前までカナダに住んでいたので感覚が鈍っていたのだと気づいたのはつい最近。

どんなに嘆いていてもペンは降って来ないのでさっくりTigerで入手。気に入った3本で10kr.のゲルペンは消耗も早くすぐなくなってしまう。赤いペンだけが溜まって行くばかりである。渡欧後スーパーで安売りのペンが売り出される度にあれこれ試してはいるが、未だ気に入ったペンには出会っていない。

消しゴムも衝撃的だった。文房具屋(というより本屋)で見かけた消しゴムは眩暈がするほどのお値段だったのでTigerの3つで10kr.の商品を使ったのだが、消しカスが固まらない。そういえば消しゴムのカスって固まらないものだったんだなと、なかなか感慨深かった。

ノートも高い割には裏に滲んで・・・。嗚呼、書いていて悲しくなって来たのでこの辺で止めておこう。




10.24.2012

Reklamer Nej Tak

珍しく良いシステムだなと感心したのが「チラシお断り」のステッカー。これを郵便ポストに貼っておくだけでチラシ、フリーペーパーの類が一切入ってこない。引越し直後にポストに入っていたのだけれど、うっかり紛失しても申請すればまた送ってくれたりもする。






10.21.2012

Efterårsferie

秋休みの週末は義実家に集まった。土曜日出発の予定だったが、急遽金曜の午後に。「3時に兄が迎えに行くから」という彼からのメッセージに気付いたのは1時過ぎ。何故かお掃除スイッチが入り、家中を掃除し、ゴミを出し、さらにもう一度(その日3回目の)洗濯機を回して洗えるものは全て洗い切った感が清々しかった秋の午後。

巣立っている子供達(義兄、彼、義妹の3兄弟)は同じ町に住んでいる為頻繁に会っているが、実家でくつろぐのはまた一味違う。それに加えてお義母さんの「食べなさい」攻撃が待っていた。空腹を迎えることなくやってくる美味しいお食事&お菓子。滞在していた2泊3日で食器洗い機が少なくとも5回は回っていたのをワタシは見逃さなかった。というか、夕食(しかも美味しいローストビーフ)直後の胃のどこにデザートが入るのだろうか?ワタシは辞退したが2.5Lのアイスクリームはこの週末であっさり消化されたことを考えると恐ろしい。日本を離れてからまだ体重の増加はしていないが、このままキープ出来る自信はない。 今回は散歩でカロリーを消費出来たが、クリスマス休暇はランニングマシンに頼らざるを得ないのか。

 近所の森の散歩道。ドイツでよく見かけた「この道は○○m」的な標識は一切なかった。

10.14.2012

デンマークで DIY

デンマークで DIY は Gør Det Selv と呼ばれ(GDSとは略さないらしい。そもそも短いしね)、Bauhausなどで何でも揃う他、大型スーパーにもちょっとしたコーナーが設けられているほど、身近な存在である。

この夏ひょんなことから材料がタダで手に入ったので、ワタシも DIY デビューすることになった。使った道具は義兄から借りている穴開けドリルとお義父さんから借りている大工道具のハンマーとノミとノコギリと IKEAで買ったスクリュードライバー。 響きは良いが、いかんせん初心者のワタシ。お昼休み中の彼にドリルの刃の変え方を電話で聞くことから始まるという情けないスタートである。木材をさっと清掃し、木目の綺麗なものとそうでないものを分けて仮置きしてみて足りないことはなさそうだと本格的に取りかかった。軒下の地面が他より下がっていたので、上げて他に合わせようという作戦だ。目指すは段差のない通路。

先ず、ハンドル式のノコギリで枕木もどきを作ろうとしたのだが、このノコギリがまず使えない。引くだけで押せないしなるノコギリは後に押せるようになったのだが、今度は勾配付の地面に泣かされた(これはレベル出ししなかったワタシが悪い。そもそも一切寸法を測らなかったワタシは何を考えていたのだか)。案の定2/3はやり直したのだが、グラつかない水平な基礎を作るのがこんなに難しいなんて予想すらしなかった。10mもないのにね。

次にたわんだ木材と真っ直ぐでないコンクリート壁に泣かされた。コンクリート壁の向かいであるコンクリートブロックも所々ずれている(流石に大型のコンクリートブロックを掘り返す勇気はなかった)。ひどく反り返った部分は削り落とし、何度も配置してはコンクリート壁(とブロック)に当たる部分をノミとハンマーで削って何とかはめ込み何とか形になった。

スクリューが足りなく前住人の置いて行った(壁に埋め込まれていた)物を使ったのだが、十字のクロスではなく星形のスクリューにわざわざ変えるのも、ひと手間かかったし、水はけが悪そうな場所の基礎にはブロックを使ったり、雨樋カバーの部分は円錐型に彫って木材が当たらないように工夫したりと見えない箇所に手間暇かかっている。途中雨にも中断されて完成まで3日かかったが、設置一か月以上経ってもグラついていないので良しとしたい。

全て一人でやったと言いたいところだが、写真右奥の木材を何本も切ってガチガチの筋肉痛だったワタシに夕食を作ってくれたのは彼。

10.07.2012

DBA

Den Blå Avis、略して DBA は Claigslist のデンマーク版と言った位置づけだろうか。先日の Genbrug に比べてやや小ざっぱりした品揃いである。まぁ、あちらの商品は寄付された物なので当然と言えば当然なのだが・・・。

連絡が取れた時には既に買い手がついていたり、実物を見に行ってもやっぱり買わなかったりと、一筋縄ではいかなけれど、新品にこだわらない商品がそこそこのお値段で手に入るのはやはり嬉しい。ワタシはここで自転車を手に入れた。


「引き取りに来てくれるならタダで上げます」という商品もある。見ているだけなら楽しい。

9.30.2012

GENBRUG

さて、家具探し。昨今の合板家具よりも古い家具の方が品がある物が多い気がするのと、何より全てIKEAで揃えて我が家をIKEAのショールームにはしたくなかったので、中古の家具を探すことになった。向かった先は、Blå Kors Genburg 。カナダのSalvation Army の洋服のコーナーをぐんと少なくして家具を増やしたような感じだろうか。ボランティア(だけではないと思うが)によって運営されている為か、とにかく閉まるのが早い。基本、平日10時から5時までのみの営業である(土曜日営業している店もある)。

取り扱っている商品はベッド、食器棚、照明器具、ダイニングセット等の家具から、洋服、鞄、食器、本など何でも揃っている。ちょうど大学が始まるシーズンだったので、大学生くらいのお子さんとそのご両親、というお客さんを多く見かけた。又、お店にもよると思うが、商品の回転率が高かった。数日後再びお店を訪れた時には違う商品が並んでいることがしばしあった。

肝心の家具選びはというと、日中ワタシが足を運び、彼の仕事が早く終わる金曜日にトレーラー持参で買いに行くというパターンで、無事数点購入することが出来たのだが、週末がことごとく買い物で潰れていた為、アパートが落ち着いて来た最初の「何もしない」週末は何より幸せに感じた。



何気なく取扱商品がプリントされた袋。

9.23.2012

IKEA TEST

結婚前、自分の家具はベッドと小さな棚とダイニングテーブル一式しか持っていなかった彼。二人での生活を始めるに当たり、かなりの数の家具を購入した。まずソファー。最近のトレンドとして背の低いベットタイプの物が主流らしいが、これはワタシ達のテイストでなく、あちこちの家具屋で試しまくった。結局IKEAに落ち着いたのだが、巷にはIKEA TESTなるものが存在するらしい。

簡単に説明するとカップルがケンカせずアイテムを入手出来るかどうか。安いと思っても積もれば結構なお値段になるし、いるかもと思ってもサイズが合わなかったり。要は二人の価値観を再確認する機会とのこと。

何度かトレーラー持参で家具を購入した者として、IKEA TESTの真髄は、ケンカせずに家具を選ぶことではなく、購入した家具をいかにケンカせずに運び組み立てることにあると言いたい。



日本でも手に入るFIXAの工具セット。スクリューはほとんど使ってしまったほど、役に立った。

9.17.2012

引き渡しから住めるようになるまで(其の参)

壁を取り払い、部屋が広くなった後には、やはりペイントだろう。あちこち汚れが目立つし、スクリューの取り外しがまずかったのか、ところどころ穴が開いている壁もある。最初は壁だけのつもりだったが、義母のアドバイスで天井も塗ることに。「ペイント事体は難しい事でもなんでもないのよ。ただ準備が面倒くさいだけ」とは義母の弁。前日にすすや埃や蜘蛛の巣を払い、マスキングテープでカバーしまくったワタシは身を以てその言葉の重みを知った。

当日はペイント一式購入し、穴を埋め、凸凹を補正し、養生してからペイントスタート。今回の強力な助っ人は義妹である。実は義母はプロ並みのペインターで、あちらこちらからヘルプの要請が来るほどだし、義妹もそれなりの場数を踏んでいる。餅は餅屋。経験値1の彼と0のワタシは大人しく残りのマスキング及び養生アシスト、そして塗り終えた箇所のテープ外しに従事することに。

お義母さんと義妹は見ているこちらが気持ち良くなる程すいすいと部屋を完成させていく。同等の広さのアパートを義父が持っているのだが、彼が試しにプロにペイントの見積りを頼んだところ60万円ほどしたそうだ。これも後日お義母さんが塗ったそうだがお義母さん、素敵です。

ペイントには2日かかったが、その後の道具の後片付けや、(マスキングしてなかったであろう)前住人のペイントによって施されたコンセントのペイント除き、窓さんの掃除に数日を要した。掃除が必要とされる箇所はごまんとあり、それと並行して業者が入って電気、水道等のメンテを終わらせた。

今までは同居していた義兄がいて必要がなかったのだが、今回初めてハンディマンとして食器洗い機を自分で設置させたり、照明器具や鍵を取り換えたりと彼も嬉しそうだった。その後結構な数の家具を購入、組み立てたり、又、件の大家と連絡が取れなかったりと、落ち着いて生活出来るまで引き渡しから3週間ほどかかった。


写真は壁を取り払った直後の仕事部屋。天井にうっすらと取り除いたT字の壁の跡が見える。この淡いピンクとグリーンの1層下の色は何とショッキングピンクとブルー。

9.10.2012

引き渡しから住めるようになるまで(其の弐)


引き渡し後は壁を撤去することから始まった。現在仕事場として使用している部屋は小さい部屋2つと廊下とで成り立っていて、多分小さいお子さんの為に部屋を分けたんだろうなと勝手に推測するも、この壁については契約前からオーナーにOKを貰っていたので遠慮なく取り壊させて貰った。

兄弟がバカンス中及び平日だったので戦力はお義父さんとワタシの2人のみである。しかしこのお義父さん、人間ブルトーザーの異名を持つほどパワフルであり、当初は彼一人で壁を取り壊すつもりだったらしい。用意周到な嫁(ワタシ)がハンマー、ほうき、塵取り、ゴミ袋等準備していたので、戦力2倍となり、ひたすら石膏ボードの壁を叩き始めた。

ドア枠、断熱材を取り除き、柱や間柱を切る(のはお義父さん)こと1時間。全てを取り払い、残骸物と変わり果てた壁に囲まれた時には掌ば水ぶくれだらけになっていた。お義父さんは素手にもかかわらず無傷である。さすが。

今度はこれらの残骸物を運び出す作業で、トレーラーが一杯になった時点で仕事帰りの彼登場。二人が自治体のゴミ集荷場へ行っている間にワタシは残骸を片付け、ドアをガレージに運ぶ。何とか2台目のトレーラーに全て積み込み1日目の作業終了。作業開始から4時間しか経ってなかった。通りすがりの近所の人がこの壁が作られたのはそんなに昔のことではなかったと教えてくれた。

それにしても、何でもやってしまうお義父さんの姿にデンマーク人の真髄を見た気がした。

9.03.2012

引き渡しから住めるようになるまで(其の壱)



アパート見学の時から気づいていたが、アパートのオーナーは調子が良いというか、なぁなぁというか、こう言っては何だがビジネスをする上であまり信頼出来ない人である。だから退去時に不利にならないように契約書にこちらの要望を盛り込んで貰ったし、オーナーを除いては良物件だし快適に過ごせているからこの決断に後悔はないのだが、まぁ、正直、いや、これ以上の言及は止めておこう。

といっても、(後で何を言われるかは別として)「・・・して良い?」と聞くと大抵の返事はOKなので、そこまで悪くは言えないし、全てのオーナーが彼のような人間ではないと願うのみである。

どれだけひどかったというと、
「見学時にあった家電はTVを除いて全部ついてるよ」 → 食器洗い機がすっぽりなかった。
「故障してるケーブル等は直しておくよ」 → 天井/壁のカバーがなく、むき出し。
「掃除はしておくよ」 → 汚いのなんの。
テレビや時計を外したとはっきりわかるほど壁は汚れていたし、スクリューが外された後がくっきり。ワタシ達が出て行く時の掃除は不要とは言え、日本でアパートを徹底的に掃除した後に引き払ったワタシは軽く眩暈。

それより何より衝撃だったのは玄関の鍵。引き渡された鍵は1本のみ。しかもコピー(スペアキー)。
この物件の前住人は子供ありのカップルだったのだが、彼女が出て行ったので彼一人では家賃が払えず契約終了と聞く。これって明らかに鍵が返却されていないでしょ?当然、付け替えた後に経費を請求しているのだが、大家からの返事はまだない。

玄関のブザーも壊れていたので付け替えた。こちらも経費を請求している最中だが、返事はまだない。


冒頭の写真はコンセントのカバー。勝手にMr. Smilyと名付けたが、見る度に微笑ましくなる。

8.27.2012

アパート探し

先日アパートはサクっと決めたと記したが、物件に巡り合ってからが早かっただけで、実際のアパートハンティングは2,3週間かかった。

そもそも何でアパート探しから始まったのかというと、慎重派の彼がワタシのビザ発行に有利にする為にと動いてくれたからである。住人一人当たり20平方メートルなど、住居規制は厳しくないのだけれど、何しろ新婚である。彼がシェアしているフラットを出る形でアパートハンティングを始めた。 使用したサイトはBorligPortal デンマーク最大の不動産サイトらしい。

 コツはとにかくフットワークを軽く、色々な物件を見る事くらいだろうか。運よく収納、洗濯機、乾燥機、冷蔵庫付のアパートの契約を結ぶことが出来たのだが、その後の実際住める状態になったのは、契約3週間を過ぎた頃だった。

8.20.2012

On Marriage 3

デンマークでの滞在許可について

配偶者がデンマーク人だからといって簡単に住めない国、移民難国デンマーク。

そもそもビザの名前(Family Unification)から「離れ離れになっている家族を一つにしてあげましょう」的な、上からの目線を感じる。在留許可(Residence Permit)とか、滞在許可(Residency)とかで良くない?

まぁ、隣国で起きている出来事から反移民感情が沸くのもわからなくもないが、要求事項を満たせないカップルが可哀相になるくらいである。幸いにしてワタシ達がクリアしなければいけなかったのは住居事項だけだったので、サクっとアパートを決め引っ越した。申請書に記載したのはこの新しい住所である。

さて、この悪名高い申請書、 ワタシ達の場合は38ページあったのだけど、既にワタシはデンマーク入りしていたので実際記入したのは2/3くらい。自分について聞かれたのが数ページだけで、思ったより悪くなかった。逆にこれだけで良いの?ってくらい。履歴書程の細かさは求められなかった。

事前にワタシのパスポート、婚姻証明書、アパートの契約書をコピーし、コペンハーゲンにある移民局へ直接出向いた。

郵送も出来るのに何故?と思われるかもしれないが、提出ミスがないか窓口で確認出来るのと、何よりその場で申請書が受理されたという証明が貰えるからだ。

当日は待ち時間に備えて本を持参し、移民局へ。業務は8時30分からだが、8時から受け付けが始まるシステム。結局ワタシ達は2時間待ったが、これは申請者に対応する職員数が足りないからだろう。実際サクサク捌いている印象を受けた。

そして、ワタシ達の番。職員が書類を一枚一枚確認し、パスポートには申請済みのスタンプが押された後、顔写真を指紋を取られ手続き終了。これでシェンゲン協定の3ヵ月を過ぎても堂々とデンマークにいられる訳だ(デンマークから出られないという見方も出来る)。

さて、何か月で許可が下りるやら・・・。


8.13.2012

On Marriage 2


国際結婚について(日本大使館での手続きについて)

現地での婚姻が完了したらその次に済ませなければならないのが日本での(ワタシの戸籍の)手続きである。
郵送でも可能だが、ワタシ達はそのプロセスを楽しみたかったので、
平日にコペンハーゲンの日本大使館へ出向き手続きを済ませた。
事前に電話にて確認した時に必要と言われた書類は以下の通り。


婚姻証明書(原本)
婚姻証明書(和訳 自分の訳で可)
婚姻届2通(日本大使館にある)
戸籍謄本2通
相手のパスポート(原本 郵送の場合は警察で取ったコピーとなるらしい)


厳重なセキュリティーを通過し、大使館で婚姻届を記入。受理されたところから、どうやら日本でも既婚の身分になったらしい(というのは、思い返すと婚姻証明書のコピーを渡しただけで、和訳は提出しなかったような・・・)。



悪名高い滞在許可についてはまた次回。

8.06.2012

On Marriage


国際結婚について(現地での婚姻について)

国際結婚されているカップルは日本で先に手続きをされている方(いわゆる日本式)が多く
現地で申請する場合についてあまり情報が得られなかったので、今回自分が用意した書類について記しておきたい。
(この情報は申請する国・自治体により異なると思うのであくまで参考程度にして下さい)

ワタシが出国前に婚約者から用意を促されたのは、
ワタシが独身であることの証明=婚姻要件具備証明書の原本と英語版+アポスティール


踏んだ手順は、まず戸籍謄本を入手。それを以て
      ↓
法務局にて婚姻要件具備証明書を申請する(要印鑑、身分証明書、戸籍謄本)。
      ↓
その証明書をしかるべき言語に翻訳(個人での翻訳を受け付けないこともあるとの情報により、翻訳会社に委託)。
      ↓
今度はその翻訳を公証人役場で認証して貰う。
      ↓
その認証して貰った翻訳をまた法務局(民事行政部総務課)で公証人押印証明を貰う。
      ↓
こうして翻訳が原本の内容と間違いがない事を証明してようやくアポスティールを申請。


ワタシはそこまで急がなかったし、地元から離れていたので
戸籍謄本の郵送での申請からアポスティールを受けるまで3週間を要した。
翻訳も入手していた情報の金額より見積り価格が高かった為、公認翻訳家ではなく一般の翻訳家にお願いした。
通常、翻訳をした本人が公証人役場へ赴くようで、
案の定、ワタシが「翻訳内容に間違いはない」と一筆書くことになったが、公認翻訳家の見積り価格の半額で済んだ。
原本と英語版では発効日が異なった為、アポスティールの申請書はそれぞれに添付した。
外務省へは郵送にて申請。レターパックライトにて追跡したところ月曜日着、木曜日発送のスピード発行だった。

現地の自治体へは二人で出向いた。提出したワタシ側の書類は
婚姻要件具備証明書の(見向きもされなかった)原本とその英語版とパスポート。
婚約者側は身分証明書のみ。そして二人でサインした書類が2部。
何も問題なく、1週間後に式の予約を済また。教会婚ではなく、自治体の一室にて。英語でお願いした。

渡欧前、アポスティールを貰う前の時点で書類をスキャンし、自治体で問題がないか調べて貰っていたので
それほど不安はなかったが、ワタシが提出した書類はコピーを取られて原本が返却されたのには驚いたし
(事前に聞いていたが)データ化が進んでいるので婚約者の出生証明も必要なかったし、
平日なので立会人も市の職員である。合理的過ぎて素敵だ。

式当日は割り振られた時間内で「I do」を済ませ、
婚姻証明書(デン語と国際版)を受け取る。これにて現地での婚姻に関する手続きは完了。
とは言え日本でのワタシは未婚の身分。その後の日本側での手続きに関してはまた次回。