2.19.2013

慣れない

もっと寒い所に住んでいたコトがあるし、もっと高緯度に住んでいたコトもあるし、雪もばっちこいだからと、割とデンマークへの移住も深く考えず来てしまった。そして暖かい家族に支えられ、のほほんと暮らしていたらあっと言う間に半年が過ぎた。カルチャーショックが件の菊ぐらいで、ここまで来てしまったのは、ヨーロッパで暮らしていた下地があったからだが、敢えて突き詰めるなら社会との接点がなかったからという一言に尽きる。 語学学校が始まるまでの冬前半は外に出る必要もなく、始まってからも早起きを強制させられている訳でもないので、相変わらずユルい生活を送らせて貰っている。これが持ち家で雪かき必須とか、朝早くから家を出る必要があったのなら話は変わっていた筈だ。

そんな生温い日々の中、こちらのメディアにも親しまず、情報に疎い生活を送っていても、こちらでの夢を見るようになった。英語圏でも約半年で、現地の夢を見るようになったので、時間的には差はないのだが、対勉強量で比較すると喜んで良いのか分からない。まぁ、ワタシの夢の中での登場人物は一切言葉を発せず、意思疎通はテレパシーで行っているようなので、潜在意識でのワタシのデンマ語レベルは限りなく低いことには変わりないだろうが、脳も変化に対応してくれているようなのがちょっと嬉しかった。これまでのビザ等あらゆる手続きを含めても、一番辛かった経験が自転車での坂登りというくらいだから、デンマークでの暮らしもあながち悪くはないと思うし、悪いなと思いつつも頂いたプレゼントを交換してしまうので、それなりに適応しているのかもしれないが、それでも慣れないコトはある。

例えば住所。 近くだからと言ってストリート名を番地で分けるだけで、同じストリート名が幾つもあるのには慣れない。イメージ的には「非」という漢字の右編の縦線がメインストリートで、小脇に走っている横線がサブストリート。そのサブストリートが1-20、21-40、41-60と分かれている感じ。次のストリートの標識が見えないほど離れている距離でこれをやられると、結構凹む。学習能力がないので当然何度か泣かされた。

そして自転車。ドイツを離れてしばらくしても何故か全力で漕いでしまう癖はなかなか直らず恥ずかしい思いをしていたのだが、こちらでは自転車専用通路の中でも大人しく右側を走っていればサイクルファナティックに野次を飛ばされることもないので、自分のペースで走っている(のはうっかり左側を走ろうものなら罵倒されるから。逆走した日には何が待っているのだろう?)。そしてペダル式ブレーキにも手信号にも慣れたが、信号待ち時等に右側に重心をかけて待ち、左足から漕ぎ出すのが出来ない。これが自動車で発進が出来なければ田舎道ででも練習しようとなるのだろうが、いかんせん自転車。なかなか癖が抜けない。夏までには・・・。

あとはケーキ類の甘い物。 コーヒーなしでは決して流し込めない。もはや糖分の塊としか思えないのは何故だろう。ここまで来ると慣れないというより相容れないと言った方が近い。



先日の来客時に用意した物。夕方4時頃にお腹に収めたらその日はもう何も入らなかった。ちなみにアイシングが取れているのはベーカリーから直帰出来ず、ワタシがあちこち連れまわしたから(計算通り、取れてくれた)。ショーケースの向こう側のケーキは4割増くらい美味しく見える。

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