11.04.2013

ナビに弄ばれた日

先月敗北したコミカレ戦に懲りることなく、次なるターゲットを絞り、近く(でもないが)の大学で開催されているコースを取ることにした。運よく初回のレベルチェック日は彼が運転手を務めてくれることになり、ドライブデートを兼ねた通学路と駐車場の下見は事前に済ませておいた。

話は変わるが日本とイギリスは共に右ハンドルで、左ハンドルの他のヨーロッパの国々と違いそれ程運転に差はないのだが、違うのはウィンカーとワイパーが逆と言うことだろうか。飲み込みの遅いワタシは晴天時に不必要にウィンカーを作動させて一人あたふたした事が何度もあった。逆に雨天時のウィンカーの記憶がないのはワタシが学習した訳ではなく、それまで雨の日に車に乗る機会がなかっただけの話である。それ程運転に慣れていなかったペーパードライバーが一人で高速を使い遠出するのは、ある意味チャレンジングであり、他のドライバーにとっては迷惑以外の何物でもない行為である。

さて、緊張の授業初日、早めに帰宅してくれた彼とバトンタッチする形で車を確保。ラッシュアワー時の交通量は予想こそしていたし、ラウンドアバウトは恐怖の連続だったが、トラブルは一度エンストさせた位で冷や汗をかきつつどうにか学校に到着する事が出来た。ほっとない胸を撫で下ろしたが、この時は至難の帰路を迎える事のなるとは思いもしなかった。

授業後彼に帰るよテキストを送り、夕方のラッシュとは打って変わって静かな道路で、かなりリラックス。ナビゲーション(以下ナビ)を忠実に守り車を走らせるも、ラウンドアバウトでの出口が見当たらない。クルクル二周ほどまわった所でようやくワタシの乗りたい高速が道路工事で閉鎖されているも、ナビにその情報が反映されていない事に気付いた。いつも運転手を彼に任せっぱなしで土地勘が全くない自分に舌打ちしつつ、往路で使った高速道路よりもメジャーな高速に乗り、途中で下りて帰路に着く事にした。

心なしか行きよりもトラックが多く感じた道に慣れた頃、見覚えのある名前の町への出口で高速を降りてナビを再設定し、心新たにハンドルを握るも何か違う。段々と道幅が細くなり、田舎道と言うよりも、もはや農道?キツネやウサギの集団を目にする事、数回。対向車に道を譲ったらもう車道に戻れなさそうな程の一本道を延々と走らせされること数十分。ようやく家の光を目にした時のワタシは半泣きだったと思う。夜道が恐かった事もあるが、何かあった時にワタシの脆弱な携帯では対処出来ない不安の方が大きかった。

振り返って書いてみるとつまらないが、当時の自分にとっては一大イベントであった。何もなくて良かったが、それ以降は帰路の道路工事情報をチェックしてからナビを設定する習慣が付いたと、自分の名誉の為に書き加えておこう。

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