9.30.2012

GENBRUG

さて、家具探し。昨今の合板家具よりも古い家具の方が品がある物が多い気がするのと、何より全てIKEAで揃えて我が家をIKEAのショールームにはしたくなかったので、中古の家具を探すことになった。向かった先は、Blå Kors Genburg 。カナダのSalvation Army の洋服のコーナーをぐんと少なくして家具を増やしたような感じだろうか。ボランティア(だけではないと思うが)によって運営されている為か、とにかく閉まるのが早い。基本、平日10時から5時までのみの営業である(土曜日営業している店もある)。

取り扱っている商品はベッド、食器棚、照明器具、ダイニングセット等の家具から、洋服、鞄、食器、本など何でも揃っている。ちょうど大学が始まるシーズンだったので、大学生くらいのお子さんとそのご両親、というお客さんを多く見かけた。又、お店にもよると思うが、商品の回転率が高かった。数日後再びお店を訪れた時には違う商品が並んでいることがしばしあった。

肝心の家具選びはというと、日中ワタシが足を運び、彼の仕事が早く終わる金曜日にトレーラー持参で買いに行くというパターンで、無事数点購入することが出来たのだが、週末がことごとく買い物で潰れていた為、アパートが落ち着いて来た最初の「何もしない」週末は何より幸せに感じた。



何気なく取扱商品がプリントされた袋。

9.23.2012

IKEA TEST

結婚前、自分の家具はベッドと小さな棚とダイニングテーブル一式しか持っていなかった彼。二人での生活を始めるに当たり、かなりの数の家具を購入した。まずソファー。最近のトレンドとして背の低いベットタイプの物が主流らしいが、これはワタシ達のテイストでなく、あちこちの家具屋で試しまくった。結局IKEAに落ち着いたのだが、巷にはIKEA TESTなるものが存在するらしい。

簡単に説明するとカップルがケンカせずアイテムを入手出来るかどうか。安いと思っても積もれば結構なお値段になるし、いるかもと思ってもサイズが合わなかったり。要は二人の価値観を再確認する機会とのこと。

何度かトレーラー持参で家具を購入した者として、IKEA TESTの真髄は、ケンカせずに家具を選ぶことではなく、購入した家具をいかにケンカせずに運び組み立てることにあると言いたい。



日本でも手に入るFIXAの工具セット。スクリューはほとんど使ってしまったほど、役に立った。

9.17.2012

引き渡しから住めるようになるまで(其の参)

壁を取り払い、部屋が広くなった後には、やはりペイントだろう。あちこち汚れが目立つし、スクリューの取り外しがまずかったのか、ところどころ穴が開いている壁もある。最初は壁だけのつもりだったが、義母のアドバイスで天井も塗ることに。「ペイント事体は難しい事でもなんでもないのよ。ただ準備が面倒くさいだけ」とは義母の弁。前日にすすや埃や蜘蛛の巣を払い、マスキングテープでカバーしまくったワタシは身を以てその言葉の重みを知った。

当日はペイント一式購入し、穴を埋め、凸凹を補正し、養生してからペイントスタート。今回の強力な助っ人は義妹である。実は義母はプロ並みのペインターで、あちらこちらからヘルプの要請が来るほどだし、義妹もそれなりの場数を踏んでいる。餅は餅屋。経験値1の彼と0のワタシは大人しく残りのマスキング及び養生アシスト、そして塗り終えた箇所のテープ外しに従事することに。

お義母さんと義妹は見ているこちらが気持ち良くなる程すいすいと部屋を完成させていく。同等の広さのアパートを義父が持っているのだが、彼が試しにプロにペイントの見積りを頼んだところ60万円ほどしたそうだ。これも後日お義母さんが塗ったそうだがお義母さん、素敵です。

ペイントには2日かかったが、その後の道具の後片付けや、(マスキングしてなかったであろう)前住人のペイントによって施されたコンセントのペイント除き、窓さんの掃除に数日を要した。掃除が必要とされる箇所はごまんとあり、それと並行して業者が入って電気、水道等のメンテを終わらせた。

今までは同居していた義兄がいて必要がなかったのだが、今回初めてハンディマンとして食器洗い機を自分で設置させたり、照明器具や鍵を取り換えたりと彼も嬉しそうだった。その後結構な数の家具を購入、組み立てたり、又、件の大家と連絡が取れなかったりと、落ち着いて生活出来るまで引き渡しから3週間ほどかかった。


写真は壁を取り払った直後の仕事部屋。天井にうっすらと取り除いたT字の壁の跡が見える。この淡いピンクとグリーンの1層下の色は何とショッキングピンクとブルー。

9.10.2012

引き渡しから住めるようになるまで(其の弐)


引き渡し後は壁を撤去することから始まった。現在仕事場として使用している部屋は小さい部屋2つと廊下とで成り立っていて、多分小さいお子さんの為に部屋を分けたんだろうなと勝手に推測するも、この壁については契約前からオーナーにOKを貰っていたので遠慮なく取り壊させて貰った。

兄弟がバカンス中及び平日だったので戦力はお義父さんとワタシの2人のみである。しかしこのお義父さん、人間ブルトーザーの異名を持つほどパワフルであり、当初は彼一人で壁を取り壊すつもりだったらしい。用意周到な嫁(ワタシ)がハンマー、ほうき、塵取り、ゴミ袋等準備していたので、戦力2倍となり、ひたすら石膏ボードの壁を叩き始めた。

ドア枠、断熱材を取り除き、柱や間柱を切る(のはお義父さん)こと1時間。全てを取り払い、残骸物と変わり果てた壁に囲まれた時には掌ば水ぶくれだらけになっていた。お義父さんは素手にもかかわらず無傷である。さすが。

今度はこれらの残骸物を運び出す作業で、トレーラーが一杯になった時点で仕事帰りの彼登場。二人が自治体のゴミ集荷場へ行っている間にワタシは残骸を片付け、ドアをガレージに運ぶ。何とか2台目のトレーラーに全て積み込み1日目の作業終了。作業開始から4時間しか経ってなかった。通りすがりの近所の人がこの壁が作られたのはそんなに昔のことではなかったと教えてくれた。

それにしても、何でもやってしまうお義父さんの姿にデンマーク人の真髄を見た気がした。

9.03.2012

引き渡しから住めるようになるまで(其の壱)



アパート見学の時から気づいていたが、アパートのオーナーは調子が良いというか、なぁなぁというか、こう言っては何だがビジネスをする上であまり信頼出来ない人である。だから退去時に不利にならないように契約書にこちらの要望を盛り込んで貰ったし、オーナーを除いては良物件だし快適に過ごせているからこの決断に後悔はないのだが、まぁ、正直、いや、これ以上の言及は止めておこう。

といっても、(後で何を言われるかは別として)「・・・して良い?」と聞くと大抵の返事はOKなので、そこまで悪くは言えないし、全てのオーナーが彼のような人間ではないと願うのみである。

どれだけひどかったというと、
「見学時にあった家電はTVを除いて全部ついてるよ」 → 食器洗い機がすっぽりなかった。
「故障してるケーブル等は直しておくよ」 → 天井/壁のカバーがなく、むき出し。
「掃除はしておくよ」 → 汚いのなんの。
テレビや時計を外したとはっきりわかるほど壁は汚れていたし、スクリューが外された後がくっきり。ワタシ達が出て行く時の掃除は不要とは言え、日本でアパートを徹底的に掃除した後に引き払ったワタシは軽く眩暈。

それより何より衝撃だったのは玄関の鍵。引き渡された鍵は1本のみ。しかもコピー(スペアキー)。
この物件の前住人は子供ありのカップルだったのだが、彼女が出て行ったので彼一人では家賃が払えず契約終了と聞く。これって明らかに鍵が返却されていないでしょ?当然、付け替えた後に経費を請求しているのだが、大家からの返事はまだない。

玄関のブザーも壊れていたので付け替えた。こちらも経費を請求している最中だが、返事はまだない。


冒頭の写真はコンセントのカバー。勝手にMr. Smilyと名付けたが、見る度に微笑ましくなる。