4.16.2013

プラマイゼロ

日本を離れ、早9ヵ月。ワタシの日本語が既にヤバい。いや、ワタシの日本語の拙さなど、このブログが十分に立証しているのだが、これは文章を書くのが苦手だからだとばかり思っていたが、そうではなかったらしい。

話を遡る事1ヵ月。3月のとある週末に欧州に住む日本の友人が遊びに来てくれた。 子供かっ?と突っ込みたくなるほどこの日を指折り数えて待っていたのは、日本人に会うのが久しぶりだったから。大使館の受付の方との会話を除き、マンツーマンでネイティブと日本語を話すなんて、渡欧してから初めてのことだった。今までも日本人の少ない地域に住んでいたコトはあっても、全く話さなかったのはせいぜい1,2か月ではなかっただろうか。

5年ぶりに帰国した時も挙動不審まではいかなかった(と願いたい)が、会話のキャッチボールが成り立たなかった残念な経験がある。例えるなら投げられたボールを取り損ねて、その辺に転がっているボールをワタワタとあわてて捕ってようやく投げるというか。敢えて説明するなら、無意識に出て来る英語をひっこめつつ、かと言って日本語が出てこない間に発せられそうになる何とも表記しがたい「グゥヌウェ」を抑えようと無言で四苦八苦しつつ、日本語を探す感じ。当然相手の方にこちらの不自然な顔の変化に気付かれてしまい、二人の間に流れる微妙な空気。嗚呼、日本人同士の日本語での意思疎通なのにと、情けないどころか自分の存在を消してしまいたかったあの数秒。二度と繰り返したくない(ってか、もう「グゥヌウェ」が完成するくらい何度もやらかしている訳だけど)。

しかし8ヵ月も話さないコトなんて今までなかったので多分話せなくなっているだろうなぁと思い、事前に日本語の本など読んで本番に備えていたつもりだったが、まさかこんなに話せなくなっていたなんて思ってもみなかった。

まず単語が出てこない。「あー、アレ、何て言ったっけ」と、会話がスムーズに進まない。そして文末まで待てない。友人が「~なんて、思わないんですけどね。」とか、変化球を投げている訳ではないのだが、とにかく脳が最後まで頑張ってくれない。キミにデンマ人化を頼んだ記憶はないのだが、まさか自分がSOV文型に泣かされるとは思ってもみなかった。そして、お決まりの脳内言語間移動。普段のデン⇔英に英⇔日が加わっただけで、こんなに辛いとは。しかもこちらに来るまでは英⇔日の方が経験豊富だったのに。反射神経だけは良い方だと思っていたのに。きぃぃぃ。


最近、家族間の会話は発言出来なくても何となく流れにはついて行けるとか、道行く人々の会話が少し拾えるようになって来たとか、デンマ語の上達ぶりに自惚 れていたのだが、そのデンマ語発達はその他の言語の後退によって成り立っていることを身を以て体験した渡欧9ヵ月目。春の日差しが眩しい。

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