9.17.2012

引き渡しから住めるようになるまで(其の参)

壁を取り払い、部屋が広くなった後には、やはりペイントだろう。あちこち汚れが目立つし、スクリューの取り外しがまずかったのか、ところどころ穴が開いている壁もある。最初は壁だけのつもりだったが、義母のアドバイスで天井も塗ることに。「ペイント事体は難しい事でもなんでもないのよ。ただ準備が面倒くさいだけ」とは義母の弁。前日にすすや埃や蜘蛛の巣を払い、マスキングテープでカバーしまくったワタシは身を以てその言葉の重みを知った。

当日はペイント一式購入し、穴を埋め、凸凹を補正し、養生してからペイントスタート。今回の強力な助っ人は義妹である。実は義母はプロ並みのペインターで、あちらこちらからヘルプの要請が来るほどだし、義妹もそれなりの場数を踏んでいる。餅は餅屋。経験値1の彼と0のワタシは大人しく残りのマスキング及び養生アシスト、そして塗り終えた箇所のテープ外しに従事することに。

お義母さんと義妹は見ているこちらが気持ち良くなる程すいすいと部屋を完成させていく。同等の広さのアパートを義父が持っているのだが、彼が試しにプロにペイントの見積りを頼んだところ60万円ほどしたそうだ。これも後日お義母さんが塗ったそうだがお義母さん、素敵です。

ペイントには2日かかったが、その後の道具の後片付けや、(マスキングしてなかったであろう)前住人のペイントによって施されたコンセントのペイント除き、窓さんの掃除に数日を要した。掃除が必要とされる箇所はごまんとあり、それと並行して業者が入って電気、水道等のメンテを終わらせた。

今までは同居していた義兄がいて必要がなかったのだが、今回初めてハンディマンとして食器洗い機を自分で設置させたり、照明器具や鍵を取り換えたりと彼も嬉しそうだった。その後結構な数の家具を購入、組み立てたり、又、件の大家と連絡が取れなかったりと、落ち着いて生活出来るまで引き渡しから3週間ほどかかった。


写真は壁を取り払った直後の仕事部屋。天井にうっすらと取り除いたT字の壁の跡が見える。この淡いピンクとグリーンの1層下の色は何とショッキングピンクとブルー。

9.10.2012

引き渡しから住めるようになるまで(其の弐)


引き渡し後は壁を撤去することから始まった。現在仕事場として使用している部屋は小さい部屋2つと廊下とで成り立っていて、多分小さいお子さんの為に部屋を分けたんだろうなと勝手に推測するも、この壁については契約前からオーナーにOKを貰っていたので遠慮なく取り壊させて貰った。

兄弟がバカンス中及び平日だったので戦力はお義父さんとワタシの2人のみである。しかしこのお義父さん、人間ブルトーザーの異名を持つほどパワフルであり、当初は彼一人で壁を取り壊すつもりだったらしい。用意周到な嫁(ワタシ)がハンマー、ほうき、塵取り、ゴミ袋等準備していたので、戦力2倍となり、ひたすら石膏ボードの壁を叩き始めた。

ドア枠、断熱材を取り除き、柱や間柱を切る(のはお義父さん)こと1時間。全てを取り払い、残骸物と変わり果てた壁に囲まれた時には掌ば水ぶくれだらけになっていた。お義父さんは素手にもかかわらず無傷である。さすが。

今度はこれらの残骸物を運び出す作業で、トレーラーが一杯になった時点で仕事帰りの彼登場。二人が自治体のゴミ集荷場へ行っている間にワタシは残骸を片付け、ドアをガレージに運ぶ。何とか2台目のトレーラーに全て積み込み1日目の作業終了。作業開始から4時間しか経ってなかった。通りすがりの近所の人がこの壁が作られたのはそんなに昔のことではなかったと教えてくれた。

それにしても、何でもやってしまうお義父さんの姿にデンマーク人の真髄を見た気がした。

9.03.2012

引き渡しから住めるようになるまで(其の壱)



アパート見学の時から気づいていたが、アパートのオーナーは調子が良いというか、なぁなぁというか、こう言っては何だがビジネスをする上であまり信頼出来ない人である。だから退去時に不利にならないように契約書にこちらの要望を盛り込んで貰ったし、オーナーを除いては良物件だし快適に過ごせているからこの決断に後悔はないのだが、まぁ、正直、いや、これ以上の言及は止めておこう。

といっても、(後で何を言われるかは別として)「・・・して良い?」と聞くと大抵の返事はOKなので、そこまで悪くは言えないし、全てのオーナーが彼のような人間ではないと願うのみである。

どれだけひどかったというと、
「見学時にあった家電はTVを除いて全部ついてるよ」 → 食器洗い機がすっぽりなかった。
「故障してるケーブル等は直しておくよ」 → 天井/壁のカバーがなく、むき出し。
「掃除はしておくよ」 → 汚いのなんの。
テレビや時計を外したとはっきりわかるほど壁は汚れていたし、スクリューが外された後がくっきり。ワタシ達が出て行く時の掃除は不要とは言え、日本でアパートを徹底的に掃除した後に引き払ったワタシは軽く眩暈。

それより何より衝撃だったのは玄関の鍵。引き渡された鍵は1本のみ。しかもコピー(スペアキー)。
この物件の前住人は子供ありのカップルだったのだが、彼女が出て行ったので彼一人では家賃が払えず契約終了と聞く。これって明らかに鍵が返却されていないでしょ?当然、付け替えた後に経費を請求しているのだが、大家からの返事はまだない。

玄関のブザーも壊れていたので付け替えた。こちらも経費を請求している最中だが、返事はまだない。


冒頭の写真はコンセントのカバー。勝手にMr. Smilyと名付けたが、見る度に微笑ましくなる。

8.27.2012

アパート探し

先日アパートはサクっと決めたと記したが、物件に巡り合ってからが早かっただけで、実際のアパートハンティングは2,3週間かかった。

そもそも何でアパート探しから始まったのかというと、慎重派の彼がワタシのビザ発行に有利にする為にと動いてくれたからである。住人一人当たり20平方メートルなど、住居規制は厳しくないのだけれど、何しろ新婚である。彼がシェアしているフラットを出る形でアパートハンティングを始めた。 使用したサイトはBorligPortal デンマーク最大の不動産サイトらしい。

 コツはとにかくフットワークを軽く、色々な物件を見る事くらいだろうか。運よく収納、洗濯機、乾燥機、冷蔵庫付のアパートの契約を結ぶことが出来たのだが、その後の実際住める状態になったのは、契約3週間を過ぎた頃だった。

8.20.2012

On Marriage 3

デンマークでの滞在許可について

配偶者がデンマーク人だからといって簡単に住めない国、移民難国デンマーク。

そもそもビザの名前(Family Unification)から「離れ離れになっている家族を一つにしてあげましょう」的な、上からの目線を感じる。在留許可(Residence Permit)とか、滞在許可(Residency)とかで良くない?

まぁ、隣国で起きている出来事から反移民感情が沸くのもわからなくもないが、要求事項を満たせないカップルが可哀相になるくらいである。幸いにしてワタシ達がクリアしなければいけなかったのは住居事項だけだったので、サクっとアパートを決め引っ越した。申請書に記載したのはこの新しい住所である。

さて、この悪名高い申請書、 ワタシ達の場合は38ページあったのだけど、既にワタシはデンマーク入りしていたので実際記入したのは2/3くらい。自分について聞かれたのが数ページだけで、思ったより悪くなかった。逆にこれだけで良いの?ってくらい。履歴書程の細かさは求められなかった。

事前にワタシのパスポート、婚姻証明書、アパートの契約書をコピーし、コペンハーゲンにある移民局へ直接出向いた。

郵送も出来るのに何故?と思われるかもしれないが、提出ミスがないか窓口で確認出来るのと、何よりその場で申請書が受理されたという証明が貰えるからだ。

当日は待ち時間に備えて本を持参し、移民局へ。業務は8時30分からだが、8時から受け付けが始まるシステム。結局ワタシ達は2時間待ったが、これは申請者に対応する職員数が足りないからだろう。実際サクサク捌いている印象を受けた。

そして、ワタシ達の番。職員が書類を一枚一枚確認し、パスポートには申請済みのスタンプが押された後、顔写真を指紋を取られ手続き終了。これでシェンゲン協定の3ヵ月を過ぎても堂々とデンマークにいられる訳だ(デンマークから出られないという見方も出来る)。

さて、何か月で許可が下りるやら・・・。


8.13.2012

On Marriage 2


国際結婚について(日本大使館での手続きについて)

現地での婚姻が完了したらその次に済ませなければならないのが日本での(ワタシの戸籍の)手続きである。
郵送でも可能だが、ワタシ達はそのプロセスを楽しみたかったので、
平日にコペンハーゲンの日本大使館へ出向き手続きを済ませた。
事前に電話にて確認した時に必要と言われた書類は以下の通り。


婚姻証明書(原本)
婚姻証明書(和訳 自分の訳で可)
婚姻届2通(日本大使館にある)
戸籍謄本2通
相手のパスポート(原本 郵送の場合は警察で取ったコピーとなるらしい)


厳重なセキュリティーを通過し、大使館で婚姻届を記入。受理されたところから、どうやら日本でも既婚の身分になったらしい(というのは、思い返すと婚姻証明書のコピーを渡しただけで、和訳は提出しなかったような・・・)。



悪名高い滞在許可についてはまた次回。

8.06.2012

On Marriage


国際結婚について(現地での婚姻について)

国際結婚されているカップルは日本で先に手続きをされている方(いわゆる日本式)が多く
現地で申請する場合についてあまり情報が得られなかったので、今回自分が用意した書類について記しておきたい。
(この情報は申請する国・自治体により異なると思うのであくまで参考程度にして下さい)

ワタシが出国前に婚約者から用意を促されたのは、
ワタシが独身であることの証明=婚姻要件具備証明書の原本と英語版+アポスティール


踏んだ手順は、まず戸籍謄本を入手。それを以て
      ↓
法務局にて婚姻要件具備証明書を申請する(要印鑑、身分証明書、戸籍謄本)。
      ↓
その証明書をしかるべき言語に翻訳(個人での翻訳を受け付けないこともあるとの情報により、翻訳会社に委託)。
      ↓
今度はその翻訳を公証人役場で認証して貰う。
      ↓
その認証して貰った翻訳をまた法務局(民事行政部総務課)で公証人押印証明を貰う。
      ↓
こうして翻訳が原本の内容と間違いがない事を証明してようやくアポスティールを申請。


ワタシはそこまで急がなかったし、地元から離れていたので
戸籍謄本の郵送での申請からアポスティールを受けるまで3週間を要した。
翻訳も入手していた情報の金額より見積り価格が高かった為、公認翻訳家ではなく一般の翻訳家にお願いした。
通常、翻訳をした本人が公証人役場へ赴くようで、
案の定、ワタシが「翻訳内容に間違いはない」と一筆書くことになったが、公認翻訳家の見積り価格の半額で済んだ。
原本と英語版では発効日が異なった為、アポスティールの申請書はそれぞれに添付した。
外務省へは郵送にて申請。レターパックライトにて追跡したところ月曜日着、木曜日発送のスピード発行だった。

現地の自治体へは二人で出向いた。提出したワタシ側の書類は
婚姻要件具備証明書の(見向きもされなかった)原本とその英語版とパスポート。
婚約者側は身分証明書のみ。そして二人でサインした書類が2部。
何も問題なく、1週間後に式の予約を済また。教会婚ではなく、自治体の一室にて。英語でお願いした。

渡欧前、アポスティールを貰う前の時点で書類をスキャンし、自治体で問題がないか調べて貰っていたので
それほど不安はなかったが、ワタシが提出した書類はコピーを取られて原本が返却されたのには驚いたし
(事前に聞いていたが)データ化が進んでいるので婚約者の出生証明も必要なかったし、
平日なので立会人も市の職員である。合理的過ぎて素敵だ。

式当日は割り振られた時間内で「I do」を済ませ、
婚姻証明書(デン語と国際版)を受け取る。これにて現地での婚姻に関する手続きは完了。
とは言え日本でのワタシは未婚の身分。その後の日本側での手続きに関してはまた次回。